19世紀後半のアフリカ系アメリカ人にとっての音楽って南北戦争の軍隊行進曲だったとか。これは、ラグタイムとブルース・スタイルを合体させたもので、
後には、真の意味でアメリカ固有の芸術形式へと進化しました。
色んなサブスタイルを生み出していく偉大な音楽へと進化し、また、ジャズという名称の由来はクレオールにあった売春宿「jas」が由来だと言われています。
一方では「ばか騒ぎ」を意味する俗語という説もある様です。(笑)
初期の伝統的なジャズは、ラグタイムの複雑な構成とマーチングバンド音楽の明瞭なアレンジ、そしてブルースの創意に富んだ自由な精神を組み合わせたものであったんですね。
そして、バンド全体はスウィングをキープしながらも、その中心に積極的にインプロヴィゼーション(即興演奏)を組み込んだと言われています。
20世紀の間に、ジャズはあらゆる様式へと劇的に発展していきます。。それは、ディジー・ガレスピーやチャーリー・パーカーに代表されるニューヨーク・ビバップからアート・アンサンブル・シカゴなどのフリージャズ、さらにはマイルス・デイヴィスやハーヴィー・ハンコックに見られるフュージョン、アート・ブレーキーのハード・バップまで様々。本当にに幅広いですね。
このようにジャズはさまざまな探究や、冒険が常に繰り返されていると同時に、その中心には常にインプロヴィゼーション(即興演奏)がある。
だからこそ依然として自由で、広がりをもった音楽だといえるのではないでしょうか。
ジャズと呼ばれるものはすべてブルースにルーツを持っている。「ブルース・ジャズ」はブルースとジャズの双方が元の姿を生々しく残しているようなハイブリッド音楽と言うことになります。
安定したビートと、ブルースの1コーラス=12小節という古典的なコード進行に始まり、これをインプロヴィゼーション(即興演奏)で飾る。
ジャズに対して好意的だったドラマー兼ヴォーカリストのロイ・ミルトンと彼の率いるソリッド・センダースといったブルース奏者、そして逆にブルースを情感たっぷりに歌うスウィング・シンガー、ジミー・ラッシングらが40~50年代に発展させたのがこのスタイル。
また、ジャンルを超えて活躍するドラマー、バーナード・パーディーのようなアーティストたちは、90年代においてもブルース・ジャズを追求し、その様式をいきいきと保ち続けています。
jazz vocal「声」は、ジャズが発生した当初においては、ほんの一部分でしかなかったらしいです。
それは、ほとんどのインストゥルメンタル・ジャズ(楽器を使う演奏)
には、情感的なヴォーカルに相当するぐらいの楽器の魅力があらかじめ備わっていたからだと言われています。
トランペットとナチュラルな歌唱法で、ルイ・アームストロングはそんな定説を打ち砕いていますね。
ビリー・ホリデイやフランク・シナトラもまた、スタンダード・ジャズをまるで自らの「持ち歌」のように自在に操ってみせたのでした。
そういった彼らの手法は、スウィング時代を通して他のアーティストにも大きな影響を与えたのです。
素晴らしい声をもつビリー・エクスタインやサラ・ヴォーンは彼らの助力でバップ形式で歌ったし、
一方、エラ・フィッツジェラルドはその驚くほど澄んだ歌声でフル・オーケストラを背負って人々を魅了したし、
メル・トーメもまた、洗練された軽いスウィングで1950年代のクール・ウエストコーストのエッセンスとなり、
かたやベティ・カーターは語り口調を捨て、歌自体を引き立たせて勝負した。
こうした魅力的なシンガーが活躍したことにより、芸術家風のポスト・バップ世代に大きな影響を及ぼしていったのが「ヴォーカル・ジャズ」jazzvocalなのです。 Homeに戻る